2024年K-POPの好きだったもの15曲選んでみました【前編】

    Every Moment With You/JAESSBEE

    YouTube番組「文明特急」にてジェジェ、スンホンス、ガビで組まれた3人組ユニットの楽曲。「文明特急」はもちろん観たことがあるのでジェジェがどんな人物かはわかるのだが、他のふたりは日本語でニュース記事などを読んでもよくわからず。とにかく、歌手活動していない3人による音楽リリース企画ということはわかる。本作はニュージャックスゥイングの分野で、往年のK-POPの良さを反映したノスタルジックな楽しさが堪能できる曲。詳細はよくわからなくても、それでも楽しんでやっているのが伝わってきて幸福感に包まれるのが良い。モデルはとってもわかりやすい。”少女時代”ERA!

    Vision/tripleS

    小気味の良いファンク……になるべくして途中まで制作されていたと思うのだが、この上物の音の小ささはなんだ……?!結果として独特の雰囲気を漂わせる楽曲となっている。この曲の主役はそう、ドラム!ドラムの心地よさを耳で追っているとすぐに曲が終わってしまう。そういう曲、J-POPにもありましたよね。モーニング娘。の「なんちゃって恋愛」っていうやつなんですけど……。話がそれましたが、MODHAUS産のアルバムには毎回こういう、引き算の美学、みたいな楽曲が収録されていて興味深い。

    Orange Seoul/NCT 127

    海外にも広まったシティポップのエッセンスは夜の香りを漂わせていることが多いけれど、イリチルのこの曲は韓国ソウルの夕暮れを表現している。そういえば、10年前に日本でシティポップが流行したとき、あらゆるバンドに共通していたテーマが「逃避」だった。そういう意味では、ソウルの夕暮れの美しさに浸り、少しの間現実の疲れを忘れられるようなこの曲はあの頃のムードを継承しているのかもしれない。NCTならではHIP-HOPのムードと甘美なサックスは今年唯一無二の上品さだったと言える。
    アルバムについてのブログも当時書いたのでぜひ。
    NCT 127を聴くと蘇る”音楽への情熱” – WALK The 6th Albumに寄せて

    Supersonic/fromis_9

    残念ながら11月に事務所との専属契約が終了となってしまったfromis_9。これからの活動についてはまだ不明瞭だが、HYBE Predisから出た最後の作品となった本作だが、出来はそれはもう素晴らしいものがある。トレンドに乗っかるだけでなく複雑に展開していくビート、そしてとくに耳に残るのはサビで鳴り続ける、ひかりが乱反射するようなシンセの幻想的な音色。そしてエネルギーに満ちたヴォーカル。プロミの独特の美しさ、推進力がその空間につまっている。HYBEを離れてもグループとしての活動をずっと応援していきたいと思う。

    SOS/FIFTY FIFTY

    頂点に手が届きそうなところまで行った昨年から様々な問題が発生、一体どこまで、何を信じれば良いのかという気持ちではあるが、戻ってきたひとりのメンバーと新メンバー4人のことはまず応援したいところだ。そして久しぶりのリリースとなった「SOS」にも、大ヒット曲「Cupid」をプロデュースしたAdam Von Mentzerが参加。スウェディッシュ・ポップの清涼感が本作でも発揮され、素晴らしい再出発となったと思う。日本人としては、BONNIE PINKや原田知世がまず思い出される世界観。あの頃の邦楽のような、清潔感がありながらも含みのあるガーリーなムードはいつまで経っても愛おしいもの。憶測にすぎないがミン・ヒジンもきっとこういうムードが好きだと思う。

    中編(6位〜10位)に続く

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