7月某日に紅茶を飲みながら考えたこと。
そういえばわたし、自分が何を好きなのか全然わかっていなかった。
そんな20代を過ごしていた。
例えばミスタードーナッツ。
大学生のころ、「ミスドはケース前で選んでいるときが一番おいしくって、口に入れたとたんに魔法が解ける」と考えていた。そう考えていた原因をいま振り返ると、それは自分の”チョコレートがとにかく好き チョコレートがかかっている甘味しか食べたくない”という、いまなお継続する執着心のためである。
その執着心によってわたしが選んでいたものは、「エンゼルフレンチ」だけであった。
……気持ちわかります。チョコレートが好きという前振りの割に割合すくな、と思ったでしょう?
でも、軽めの生地に挟まれた生クリーム、そこに絶妙にコーティングされたチョコレート。
子どもの夢やんか。
ケースに並ぶエンゼルフレンチを見るといまなお胸が高鳴る。
が
そのエンゼルフレンチが元凶だった。
わたしはエンゼルフレンチの生地が、実際は、あんまり、いや、結構好きじゃなかった。
それに気づいたのが30歳のとき。
結局30をすぎてしばらく経ってもミスタードーナッツのことは基本避けていた。
そしてあるとき、親が買ってきていたものの余りを空腹を満たすために皿にのっけてみた。
そして何の考えもなく、なんとなく、チョコレートがかかっていないという理由だけで電子レンジで数秒温めてみた。
カスタードクリーム。
▲先日買ってきたもの。右がカスタードクリーム。もうひとりだと2個が限界。
このあんまり好奇心が掻き立てられない見た目のカスタードクリーム。
温めたら、うめ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜(きらきら)
クリームの水分が伝わったのか妙にふんにゃりした食感になった、カワ!
絶妙に硬さの演出を残す周りの、コナ!
温かさが幼いときに包まれていたやさしさを思い出せる、クリーム!
うめ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜となる。
家に持って帰った場合、カスタードクリームは強力な後ろ盾を得た強者となる。
温めすぎるのはよくない。熱すぎるクリームは舌を狙う刃です。
コンビニのカレーパンを温める時間感でベスト・タイミングを狙おう。
(弱)ミスド・アンチとして過ごした20代を超え、いまのわたしはカスタードクリーム狙いでミスドに通っている。
正直いって、おすすめです。安いし。
ちなみにエンゼルクリーム(生クリームが入っているほう)をレンジで温めると生クリームが虚無いものに変貌するのでやめておくのが吉。
カスタードクリームが好きだ。
ポン・デ・ショコラも好きだ。(いまの若い方ってポン・デ・ライオンのこと覚えてますか?)
ココナッツ・チョコレートも好きだ。(ココナッツが好きだということには20代後半に気づけました)
自分が好きなものをはっきり自覚して食べ物を選べるのは、単純だけど幸せなことだと思う。
唐突で無理矢理な〆。今日の日記を終わります。