夏が来たから海に来たんだね……日記

    海に行ったのだが、本当に三十路おそるべし。
    ”はしゃぎ”が一切なかった。

    まず往路では前方で車両火災が発生、運転が大の苦手なわたしがめずらしく横道を選んだ結果、離合できないくらい狭い山道を30分走る。この時点でBONNIE PINKの「A Perfect Sky」を3回くらい聴いた。ちなみに離合とは、自動車がすれ違うことであるが、九州のひとは免許をとったらこの言葉を当たり前かのように使い始める。この言葉を知らないドライバーは九州にはいない。そしてほぼ全員がこれを全国共通の言葉だと勘違いしている。

    それはさておき、その時点でかなり疲弊した上に、たどり着いた先の食事処で2000年代のヤンキービジュアルの方々に遭遇し友人と目を合わせる。
    暑い車内で水分を取り過ぎたのか、そのあとまぁまぁお腹をこわす。

    ネットで検索して一番評価が高かったビーチに向かったのだが、波が高い。
    そして波が高い、ゆえに水も綺麗ではない。

    「きたないね」

    友人のその言葉が物語るようにふたりともテンションがあがる予感が一切ない。
    この波の高さで大丈夫かと思うくらいの子供連れの間をかき分けて海を漂う。
    波が高い。高すぎる。ゴミがうっすら漂っているのは見ないふりをして……でもその水が口に入るのは少し抵抗がある。小さい頃なら気にならなかったことも大人になると我慢できなくなるものだ。

    テキトーに過ごしてそそくさと車に戻る。

    おしゃれなカフェを探してしばらくのんびりする。
    この場面がとてもよかった。パフェもコーヒーも雰囲気もとてもよかった。しばらくすると近所から声が馬鹿でかいおっさんやってきたのだが、無害そうだったので無視する。

    そのあと大人の夏らしく温泉に行くのだが、カラスの行水派のわたしはいつも居心地が悪い。温泉がたくさんある地域にいるのだから当然だが、全く特別感もないし1時間が限界である。どうすれば長風呂できるのだろうと思いながら、遠くからやってきてくれた友人のために岩場から流れるお湯を半身に受け、寝る。

    そのあと晩御飯を食べて解散。
    帰りの車でJUDY AND MARYの「ラッキープール」が流れてきて、友人と一緒に歌う。

    「永遠なんてわからないけど……」と歌ったあと、その先の歌詞に泣きそうになる。

    あんまり盛り上がらなかったけど、30代って感じで結構良い一日だったのかもしれない。
    またこの友人と遊びに行きたい。

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